shousetu saikai
小 説 「 S A I K A I 」

第12話  急 接 近


 俺は、今日から2軒目修行場所の「にばん星」に入社した。
店にも慣れ一週間がたった。突然の40度を越える高熱!
社会に出てからはじめて病気で店を休むことになった。

住民票はもちろん保険証のない状況で、しかも病院に行くことは、
証拠をつくることのようで、病院にはいけなかった。
なんか犯罪者のようだった。

しかし、あまりの高熱で、やむ終えず病院に行った。
急性j腎盂炎(じんうえん)と言う病気で、疲れから来ているとのことだった
おしっこに血液と淡白というのが適正になるまで通院しながら、
自宅で寝ていれば直るといわれた。

助かった。でもお金はたくさんかかってしまった。
保険証は忘れたことにしたが、今後 莫大なお金がかかりそうだ。

夕方、「ピンポーン」

玄関のむこうには なんとレイちゃんだった。
そういえばレイちゃんには、何も知らせていなかった。
店に遊びに行ったとき親父から、
俺のことをきいて血相かいて、来たとの事。
俺の家にくるのは、レイちゃんにとって初めてのことだった。
しかも、いまどき電話もない家だった。
かなり探してきたらしい。

レイちゃんとは、今まで何度かデートをしていたが、
友達以上恋人未満の状態だった。

感激だった。

枕もとにレイちゃんが来た。なんかテレビドラマのようだ。

俺はまだ完全に熱が下がっていなく、寒くってガタガタ震えていた。

「大丈夫?」「寒いの?」

「・・・・・・・・・・・・・」

すると、突然レイちゃんは、俺の布団に入ってきたのだ!

「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」


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