小 説 「 S A I K A I 」 |
第27話
「ないっ〜・・・・・・・・・・・・・!どろぼうだーーーー!」
俺はすぐに隣のマスターの家に行き事情を話した。
はっはやく警察を呼ばなきゃ・・・・・
しかし、マスターとママはすぐには電話をしてくれなかった。
「なんで・・・・・・・?
マスターは言った
「果たして本当に泥棒だろうか・・・・・・。もしかしたら・・・・・・??
もしかしたらって まさか・・・・・ケ・ン・ジ?????
ケンジだったら警察を呼んだらまずいことになる。
そして、ママはケンジが立ち寄りそうなところに電話をしてみた。
喫茶「BアンドV」に電話をすると、旅行中に遊びに来ていたとのこと。
ずいぶん羽振りがよく、ゲームでもかなりお金を使っていたとのことだった。
これは、決まりだ!
信頼していた後輩に裏切られて、かなりのショックだった。
同じ屋根の下で寝どまりして、同じ釜の飯も食ったのに・・・・・・・
「罪を憎んで 人を憎まず・・・・」
マスターは言った。
「たとえ人に裏切られても、おまえは人を決して裏切らない事だ。」