小 説 「 S A I K A I 」 |
第15話 恐怖の面接
親父がオーナーと大喧嘩したのは、給料の延滞が理由だった。
しかも、銀行渡りの小切手での支払いだったそうだ。
オーナーには、たくさんの義理もあったが、親父も今度は頭にきたらしい。
ずっと前からつづいていたらしい。
俺は、さっそくアルバイトニュースを購入し、
職探しをすることになった。
今度は、何屋にしようかな?
20歳にもなったことだし、彼女もできたし、
できればこの機会に一人暮らしをしたいと、密かに計画していた。
仕事は、やはり飲食業。
職人と商人を兼ね備えた仕事。
それは、すし屋だった。
自分のつくった料理を目の前でお客さんに食べていただく。
そして、カウンターごしの接客。魅力ある職場だ。
すると、求人情報誌が、きらりと輝いた。
「有限会社丸彦前川 寿司の出島」月給12万円。
寮完備!勤務地 ススキノ。
当時、調理師見習で手取り12万円は、破格だった。
勤務地ススキノはちょっとやばいかなとは思ったがさっそく、面接に行った。
社長の自宅での面接だ。電話できいたとおり、自宅へ向かった。
家が見えてくると、駐車場には1台の車が・・・・・・・・・・・・
ゲっ! ベンツじゃ! やば・・・・・・・・・・・・!